Morpho 日本語メッセージ

昔の資料を整理しているのだが、Morpho のメッセージ日本語化について ちゃんと記録していなかったので、思い出しながらまとめておく。

そもそもの事情は、Morpho が多言語メッセージ化された時、 開発チームは当初 Google か何かの自動翻訳で日本語メッセージを作成したものの、 その翻訳が正しいのかどうなのか皆目判らないので、私の知り合いに 校閲を依頼してきたのだが、その知り合いは JAVA とか開発関係のことが まったく解らない人だっので、私が手伝うことになったのである。 ファイルのタイムスタンプを見ると 2010年夏になっているので、 たぶん Morpho 1.8.0 から 1.9.0 のあたりのことだろう。 手元に残っているメッセージファイルの行数は 633行で、 最新リビジョンだと 727行だから、数年間でだいぶ増えているな。 現在では個人的にも JaLTER としても Morpho から JDC に移行したので、 最新リビジョンのファイルを修正して開発チームに送るような 気力は湧かない。

以下、手順。

ソースコードをリポジトリから取り出す。

$ svn co https://code.ecoinformatics.org/code/morpho/trunk morpho_src

メッセージファイルは morpho_src/lib/language/ に配置されている。

$ ls morpho_src/lib/language/
Messages.properties         Messages_ja.properties
Messages_es.properties      Messages_pt.properties
Messages_fr.properties      Messages_zh_TW.properties

言うまでもなく、Messages_ja.properties が日本語用ファイルである。 ファイルのフォーマットは JAVA プロパティで、 エンコードはユニコードエスケープでなければならない。

世間ではユニコードエスケープを直接扱える「プロパティエディタ」なるものが あるらしいが、ここでは別にそんなものを使うまでもないので、 一旦 UTF-8 に変換して常用のエディタを使うこととする。 エンコード変換には native2ascii を使用する。 MacOS X の場合、もしかしたら X Code をインストールしないと使えないかも 知れない。

$ native2ascii -encoding UTF-8 -reverse morpho_src/lib/language/Messages_ja.properties > msg_ja.utf8

UTF-8 化したメッセージファイルを編集する。 編集が終わったらエンコードを元に戻す。

$ native2ascii -encoding UTF-8  msg_ja.utf8 > morpho_src/lib/language/Messages_ja.properties

Morpho のビルドには Apache Ant が必要だが、 Mac OS 10.9 からは Ant がベースシステムから除外されたらしい。そのため手動でインストールする。 野良でも brew でも Mac Port でもいいが、私は Mac Port を使っているので 以下のようにする。

$ sudo port install apache-ant

Morpho をビルドする。

$ cd morpho_src; ant macjarbundler

なお Windows 版をビルドするには

$ ant buildwinexe

とする。

ビルドされた Morpho を起動して修正したメッセージが適切かどうか確認し、 必要に応じて再修正を繰り返す。