Morpho 1.11.0 リリース

EML エディタ Morpho の新バージョン 1.11.0 がリリースされたとのこと。 インストーラ付きバイナリは KNB からダウンロードできる。

リリースノートによると、新バージョンでは Java 6 のサポートを打ち切った模様。 手元の Macbook OS X 10.9 では Java 8、FreeBSD 10.1R では Java 7 が デフォルトになっているようなので、まったく実害はない (Windows は知らないし、興味もない)。 と言うか、リリースノートにはそれしか書いてないのだが、他に変更点はないのだろうか。 新機能の追加などはせず、古いコードを削ることに注力したのかしら。 Java なんぞ普段書かないから事情が解らん。

実は Morpho 1.10 系列をちゃんとフォローしていなかったので Morpho の change log を読むのは久しぶりなのだが、読んでみると 面白いことが書いてある。 ひとつはメタデータを PDF で出力できる機能で、「ファイル -> エクスポート」で 出力してみると、確かに PDF が現れる。

../../../_images/exportaspdf.png

中身はこんな感じ。

../../../_images/metadata.png

正直、見易いんだか見難いんだかよく判らない。

もうひとつは、キーワードの入力に IMS VDEX という技術を導入して、 出来合いのシソーラスから定義済みのキーワードを選択できるようになったこと。 入力画面はこんな感じ。

../../../_images/keyword.png

IMS VDEX (Vocabulary Definition Exchange) というのは学習支援やナレッジベース関係の用途で作られた仕様で、 ボキャブラリ情報をやり取りするためのもの、らしい。 ググってもあまり情報が出てこないので、流行らなかったのかも知れない。 日本語だと IBM の技術情報のページ が出てきた。正確な経緯はともかく、大体の文脈はこれで解る。

調べると PyPI にも、 VDEX で書かれたボキャブラリ情報を Zope vocabulary オブジェクトに変換するパッケージが登録されている。そのパッケージの 説明には、ツリー構造のボキャブラリを自動処理できるところが売りだ、と 書かれているが、確かにそのような複雑な構造の情報だとこういうツールが欲しくなる かもな。

新バージョンをインストールしてみたが、EML エディタの機能としては ほとんど進化はないようだ。